
静岡県産の砂糖が、令和の現在も生産されており、今年(2022年11月)も収穫が始まりました。
なぜ静岡県で砂糖生産が行われているのか?を解説したYouTube動画です。https://youtu.be/i4oopNG56ns
↑ぜひご覧ください。
「静岡県でサトウキビ育つの?」と思われる方もいらっしゃると思います。僕も調べて現地で確認するまで「本当に?」と思ってました笑。
2017年に現地調査に行った時のブログはこちら。江戸時代になぜこの土地でサトウキビ栽培が始まったのか?の理由を書きました。
当時の現地の様子が写真付きでみられます。
サトウキビ生産の北限は意外にも東北以南。
少し前、昭和初期あたりまでは関東、東海地区をはじめ全国各地に生産地がありました。
現在でも 「サトウキビ収穫」のニュースをネット検索すると、静岡県以外にも天草市、阿久根市、日南市などがヒットし、現在も伝統的に砂糖きびが栽培されている事がわかります。
「17世紀の砂糖は20世紀の石油」ともいわれ、江戸の頃は全国各地で砂糖キビは盛んに栽培されていました。
明治期、アメリカとの「日米修好通商条約」に始まるオランダ・ロシア・イギリス・フランスの計5カ国と結んだいわゆる「不平等条約」により、日本には不利な条件で諸外国との貿易が始まりました。
その結果、安い外国産の砂糖が出回ると、国内の砂糖産業は壊滅的な打撃を受け縮小、消滅していった歴史があります。
欧米諸国の黒人奴隷を使った大量生産の安価な砂糖には、国産の砂糖は価格面で到底太刀打ちできなかったのです。
現在では国内で生産しているのは沖縄県や鹿児島県に限られ、輸入の砂糖は、国産の砂糖の2倍を上回ります。
このような経緯をたどり、縮小した産業は多々あると思われますが、サトウキビの生産はとてもわかりやすい例なのでお話ししました。
お砂糖講座では砂糖の歴史的な話にも力を入れてお話ししています。お砂糖の歴史を知ると現在の世界情勢まで見えてきます。
という事で…今回は日本各地で伝統的に栽培されるサトウキビの話題を取り上げました。
サトウキビは皆さんの郷土でも意外と、栽培されていたりして。
ぜひネットでも検索してみて下さい。
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